摂食障害
「摂食障害」は、摂食行動に関する弊害を特徴とした精神障害のカテゴリーです。
摂食障害は、主に「神経性無食欲症(拒食症)」と「神経性大食症(過食症)」とに分類されます。
そして、それぞれさらに、下剤の利用や嘔吐などによる排出行動を伴うものと伴わないものとに分類されます。
原因としては、身体像の歪みに加え、親子関係に由来する成熟拒否願望や同一性拡散の問題などが挙げられます。
また、摂食障害は主に先進国において見られるものであることから、痩せることをよいとするような社会的・文化的作用も大きく影響していると考えられます。
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治療法としては、著しい拒食症状の場合、栄養補給などの身体的治療が最優先で、入院という手段もとられます。
その後、十分な信頼関係が構築されたら、認知療法・精神分析的心理療法・家族療法などが用いられます。
摂食障害への臨床心理学的援助では、家族を含めた介入、身体的ケアがとても重要なのです。
神経性無食欲症(拒食症)
神経性大食(過食症)
むちゃ食い
身体像の歪み
「神経性無食欲症」は、実際には太っていないのに太っていると思い込むことから始まります。
つまり、肥満への強い恐怖と、体型についての認知的歪みを抱えてしまっている状態なのです。
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結果、食事制限をしたり、全く食事を取らなくなったりしてしまうために、生理学的・身体医学的問題が生じます。
一般的に、標準体重の85%以下が「低体重」とされていますが、最悪の場合、死に至るケースさえあるのです。
一方、神経性大食症は、週2回以上、通常の範囲を超える大食行動(むちゃ食い)を発作的に示し、それを制御することができない状態です。
以前は、拒食行動の後に過食が見られるケースが多かったそうですが、最近は、拒食症状のみ、過食症状のみといったものも見られるようになってきているようです。
さて、ここで摂食障害の人に共通して見られやすい性格傾向についても確認しておきましょう。
具体的には、小さい時� ��らまったく手のかからないようないい子タイプ、努力家、真面目、なんでも完璧にやらないと気がすまないといった強迫的傾向が強いといった特徴があるようです。
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摂食障害は思春期や青年期の女性に多く見られるものでしたが、近年、同じく思春期・青年期の男性や、前思春期、中年期などの女性にも症状が見られるようになってきているということも覚えておきましょう。
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